四国遍路と内観

生まれてからずっと、四国の徳島で暮らしている中年親父の私にとって、四国遍路には特別の想いがあります。自分の父親や叔父が、取り立てて就職先のない徳島で生きていくために、四国遍路の先達をしていた関係もあるのでしょう。

亡くなった叔父にいたっては、その人生において四国遍路を53回も周りました。それだけ周ったのでさぞご利益があったように思う人が多いと思いますが、実は、巡った回数と同じわずか53歳で早死にしてしまいました。

叔父の生家は十番札所の門前町にあり、叔父の兄弟4人すべてが60歳を迎えずにして早死にしました。しかも、全て生みの母より先にです。いわゆる逆縁です。偶然とは思いますが、昔から日本の言い伝えに「神や仏の前に居を構えるのはよくない」というのがあります。そのせいなのかとも感じます。お盆の度に飾る四国八十八箇所の掛け軸を見る度に、そんなことが思い出されます。

数年前、現在の首相である菅直人氏が、頭を坊主にし、四国遍路行脚している報道がありました。四国遍路は健脚な人でも歩いて周ると42日程度かかります。毎年三月ぐらいから増えるのですが、夏になるとさらに南国気候ゆえ過酷になります。

四国遍路を観光としてとらえる向きもありますが、現在の日本のパラダイムシフトに迷える人にとっては、遍路中の「内観」がすばらしい結果をもたらすことでしょう。ひたすら歩きながら、今まで生きてきた事や出会ってきた人の事を思い返すと、自然と泪が止まらなくなると言います。自分ひとりの力で生きてきたと豪語したところで、所詮、自分の力の小ささを感じずにはいられなくなると言います。

今までの人生を振り返りながら、過酷なために「やめたい」という自分自身との心の葛藤を繰り返しながら克服していく姿こそ、真の四国遍路の姿かも知れません。

daihyo

投稿者プロフィール

地場の自動車ディーラーの株式会社ホンダクリオ徳島にて、営業・マーケティング・支店運営責任者を歴任。米国の先進的営業手法教育プログラムPSS(プロフェッショナル・セリング・スキル)を体得し、商圏が小さいにもかかわらず大都市圏のライバルを抑え、中四国地域販売台数トップセールスに5年連続輝く。平成2年家業大表建設株式会社(現社名:ダイヒョウ株式会社)に転職。専務取締役歴任後、代表取締役に就任。平成10年インターネットに出会い、日興証券のエンジェルキャピタルを得た株式会社アルファベティックアクション(現在、株式会社KSKアルパ)のシステム開発に参画する。以降、インターネットマーケティングの研究と各種携帯電話ソリューション事業を展開。2005年11月に、高齢者向け賃貸住宅コンサルティング、アパマン経営コンサルティングなどの各種コンサルティング事業を手がける有限会社ウェルライフ徳島を設立。同、代表取締役に就任。現在、全国のクライアントの個別コンサルティング及び小口不動産証券化ビジネススキーム構築のために全国行脚を積極的に展開中。昭和37年徳島県徳島市生まれ。血液型O型。

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コメント

  1. この年になると何となく実感が持てます。
    内観は若いときに経験しました。やはり、雑念
    が生じてしまったのと、さすがに厳冬の奈良は
    厳しく、挫折した記憶です。
    しかし、お遍路は車でも良いので廻ってみたい
    です。いや、徒歩が原則でしたね。

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